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hippoTV動画 第十回放送
ゲストインタビュー・プロフィール

hippoTV動画第十回放送インタビュー
江戸小唄扇派2代目家元「扇よし和」<おうぎよしかず>

 
━━━『梅は咲いたか』の曲には、どのような心情が込められてるのでしょうか?

  • よく女性にたとえられているんですね。お花を。梅は咲いた。桜はまだかいな。
    柳はいつもなよなよしていると。
    で、山吹は浮気でと言いますでしょ。山吹ってあちこちでこう自然にこう咲くじゃないですか、そういう意味なんです。
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━━━大体こういう演奏というかお唄をする時間というのはどのぐらいの長さなんですか?

  • 短い物で一分足らずの物もあります。長い物で4分ぐらいなんですね。
    それを組曲のように私作り変えるんですね。その、小唄をずっと花なら花。
    四季があったり、男女の気味がありますから、それを上手く組曲のようにして。

江戸小唄扇派2代目家元「扇よし和」

江戸小唄扇派2代目家元「扇よし和」

━━━ものすごい何曲もあるんですか?

  • 何曲もあります。あのね、『ちぐさ』っていう本があるんです、昔から。
    千の種と書くんですけど。で、千種類あるってことなんですけども、もっとあります、今は。でも、やっぱり古曲でも江戸時代からずっと繋がってこう来てますから、古曲の方が皆さんは頭の方に入ってると思います。


━━━小唄を、江戸小唄を始めたきっかけというのは?

  • 私はね、周りがお友達なんかバレエだとかそのね、ピアノだとかやっていた時、私だけお三味線でなんだろうと思ったんですね。
    だけど、なんかその変わり方がまぁ、面白いですから。
    私、大体ひょうきんなんですね。ですから、その皆と違っておもしろいかなってことなんですが、母がずっと三味線やってましたので、それを耳にしてました。そんなことがきっかけなんです。

 
━━━お歌のその最初の起原というのは?

  • あのね、『清本およう』という方がね、16歳の時に作ったのが、最初の小唄なんですね。
    その清本ヨウさんっていうのが2種のえんじゅ先生の娘さん。
    安政の大地震のあった、それが1854年、5年ですか。そのころに、お父様が亡くなったんですね。で、彼女はそのお父様の文箱からこう開けてみて、その見たら、短冊が入ってまして、その短冊にその『散るは浮き』と彼女が一番先に作った小唄が載ってたんですね。
    <放送内で『散るは浮き』演奏しております。>

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━━━放送内で『散るは浮き』演奏の流れで・・・素晴らしい素敵な曲ですが?

  • で、これもやっぱりずっと繋がってるわけですよね。彼女が作ってから。で、唯一小唄だけがバチをつかってないんですよ。
    爪弾きなんですね。それで、邦楽の師匠方っていうのは良い方ばっかりなんですよ。
    こたくな話なんですけど。本当に素敵な方ばっかりなんです。
    特に小唄の師匠なんですよ。なぜかというとですね、爪弾きだけで、『バチ』当たりがいないんです!なんて、すみません。


江戸小唄扇派2代目家元「扇よし和」

 

江戸小唄扇派2代目家元「扇よし和」

━━━小唄に使われる三味線なんですけれども、種類っていうのは色々あるんですか?

  • えーえ。あの、細竿っていうのが長唄で使います。で、この糸車のこれを使うのが長唄の場合は象牙なんですよね。
    で、ちょっと細竿になります。清本になると中竿になるんですね。で、太棹になると、義太夫とかですね。
    で、また津軽三味線なんかはまた別の。
    三味線の木の種類もございまして。これは紫檀。これは桑。とか、色々ございます。


━━━扇よし和さんにとって、江戸小唄の「心」、先人から伝承してきた「ココロ」とは、一体何でしょうか?

  • やはり、その昔の方のね、江戸からの繋がっているそれこそ清本ヨウさんがこう作ってくださって、詩を大切にするっていう事。
    まずは心は小唄を歌うには詩を大切に思っていただくこと。ただ単純にふわっと受け止めずに詩をきちっと読んで、歌うことじゃないかと思います。
    それにはやっぱり姿勢を正しながら、礼儀をしながら、始まる前には『よろしくお願いいたします』。
    終わったら『ありがとうございます』。それを、守りながら、それが『ココロ』につながっていくんじゃないなって思っております。


江戸小唄扇派2代目家元「扇よし和」

江戸小唄 扇派2代目家元「扇よし和」<おうぎよしかず>

Ougiyoshikazu


江戸小唄の世界へようこそ!
小唄 扇派
2代目家元「扇よし和」<おうぎよしかず>
 
4歳で日本舞踊を始め、6歳6月6日花菱は満哉師匠に師事し、長唄・清元の稽古を始めました。
10歳のとき、おさらい会で勧進帳のたて三味線を弾きました。
12歳で小唄花菱派名取となり、襲名披露を致しました。
高等学校3年のとき、花菱派家元のご紹介で扇派初代家元よし師匠に師事し、『扇よし和』を名取襲名致しました。
昭和54年6月 日本小唄連盟新人賞を受賞しました。
昭和61年6月 扇派二代目家元を襲名すると、
ラジオ・テレビ・舞台など精力的に活動しつつ、シンセサイザーとのコラボレーションに挑戦。
一昨年には、小唄扇派樹立50周年 二代目家元襲名30周年記念会を開催しました。


公式サイト ⇒http://ougiyoshikazu.com/