hippoTV動画第二回放送インタビュー
【アニメーション監督 山本寛】
━━━絵コンテを元に作品を仕上げていくんですか?
- これがまさに土台ですね。32ページあります。5分で絵コンテだけでこれだけの量を描きます。それから原画や動画の作業をやると2000枚くらいになります。
いろんな人に分担してもらうためにしっかり描きます。
━━━日本のアニメはどういう特徴があるんですか?
- ディズニーを真似したのからはじまったと思います。
何くそっていう心から東映動画が始まって、日本アニメの礎が作られました。だからディズニーの影響はもちろん強いけどアレンジ力が強い。
ディズニーとは似ても似つかぬ歴史観を作り上げたと思います。その中でデフォルメ、目がでかい、これはアニメに限らず絵画では、竹下夢二先生がそうです。手塚治虫先生が受け継いで目が大きくて、ディズニーが逆輸入で目が大きくなる。
━━━キャラクター作りはどのようにするのでしょうか?
- 僕は憑依芸っていうけど、そのキャラになりきります。なりきらないと絵コンテも進まない・・・
さっきのにもおじいちゃんと天使がいましたけど。
━━━一番印象に残った作品は?
- 最近でいえば「この世界の片隅に」です。あれは本当に圧倒的でした!
戦争が背景にあって、第二次大戦が背景にあって、呉という軍港に嫁いだすずさんのお話。戦時下っていうのは暗い、鬱々になって暮らしてたとかそこにも普通に少女は生きていたし、普通に暮らしてたのが、すごく新しい視点だったです。
━━━アニメは実写を元にしているんですか?
- 写真のトレース、写真のレイアウトが主流になって僕も使っているんですけど、昔は邪道だったんです、「写真を模写するとは何事だ」と先輩から怒られていました。
━━━世界に向けて挑戦して頂くのですが、山本さん、何をしていただきましょうか?
- 新作の発表していいですか?薄暮っていう作品で、オリジナル劇場作品として開発途中です。
メイキングを見せようと思います。
福島県いわき市を舞台にして物語にしようとしていて、取材を開始しています。
東日本大震災に強く肩入れしていて、被災三県、岩手宮城福島に作品をお送りしようと思ってて、blossomは1作目、岩手を舞台にしている最後に残った福島にこの作品を捧げようと思います。
震災から6年たった今だからこそできるのがあると思います。
【アニメーション監督・山本寛(やまもと ゆたか)】
第二回放送は、日本の素晴らしさを世界に!アニメ監督としてご活躍中の山本監督にアニメーションの【心・技・体】を追求しました。
アニメ作品「blossom」から現在進行中のアニメーションまでお聞きしました。
2012年、東日本大震災の翌年、岩手県大槌町を舞台にした作品が公開された。
被災地の方を応援するべく作られたという、ショートアニメーション。
それを手がけたのが、今回の伝承びと、山本寛監督にこの作品を作ったきっかけ、これからの作品について語って頂きました。
アニメーション監督 山本寛 やまもと ゆたか
Yutaka Yamamoto
日本のアニメーション監督、演出家。山本寛事務所代表取締役。
2015年10月23日、東京都小金井市に自身を代表として個人事務所の株式会社山本寛事務所を設立。
アニメーション監督・演出家。『らき☆すた』『かんなぎ』『私の優しくない先輩』『フラクタル』『blossom』
『戦勇。』『宮河家の空腹』監督、小説『アインザッツ』『真夜中のスーパームーン(原案)』など。
現在新作『薄暮』準備中。
山本寛オリジナル作品「薄暮」アニメ制作プロジェクト - 是非ご支援ください!
クラウドファンディングCAMPFIRE⇒https://camp-fire.jp/projects/view/11715
※この作品『薄暮』は、僕が勝手に銘打った「東北三部作」のラストを飾る、福島県いわき市を舞台としたアニメーション作品になる予定です。
今まで岩手県大槌町を舞台とした『blossom』、宮城県仙台市などを舞台にした『Wake Up, Girls!』を作って参りましたが、いよいよ、満を持して「福島」を描こうと思います。
山本寛オフィシャルブログ(公式ブログ)⇒http://lineblog.me/yamamotoyutaka/
山本寛ツイッター(公式)⇒https://twitter.com/yamacane_0901?lang=ja